かしネコ

本文

泡瀬かがみ

短編

第五話

「『女は細い指を広げ、片手で器用に文庫本を開いた。吐息と共に、そこに記された文言が次々と漏れ出てくる。』」

「ぁン——っ」

「『ページをめくる音に、少年の喘ぎが折り重なった。未だ変声期は遠く、まるで少女のようでもある。少年は視線を落とす。暇を持て余した女の右腕が、彼の下腹部へ伸びていた。』」

「やめ、て、くださ……あアはっ」

「『真昼間だというのにカーテンを閉め切ったこの寝室を照らすには、骨董品のランタンが灯す光はあまりに弱々しかった。薄闇に紛れ、女の表情のすべてを少年が読み取ることはできない。ただ、初めて出逢った時に緩く弧を描いていた紅い月は、今も妖しく輝いていた。』」

「ひゥんッ」

「『女は肉棒を掌に納めたまま朗読を続けた。少年愛に没頭する未亡人を描いた、陳腐な官能小説の一節。大人には程遠い小振りな肉棒は、それでも硬く力強く自己を主張していた。包皮にくるまれた亀頭を、指の腹が撫でる。』」

「ふぁ」

「『指を絡めて、上下に激しくしごきたてる。』」

「あッ、ひぁっ、はふッ」

「『少年の息が弾む。自慰も知らない彼に、彼女の掌は刺激が強すぎた。』」

「や——ダメ、おしっ、おしっこッ、でちゃ——」

「『少年が懇願の声を絞り出した瞬間、女は包皮を摘みあげ、力任せにずり下ろした。』」

「あッ! ひ! ひゃァあああン!!」

びゅーっ! びゅるるるっ! びゅっ! びゅびゅーッ!!

「『露出させられた真っ赤な亀頭から、白濁液が噴水のように勢いよく吹き出す。初めての射精。しずくが四方に飛び散り、女の頭上にも降りかかる。あら、本が汚れてしまったじゃない——と、息も絶え絶えの少年とは対照的に、女は冷たく感じるほど、落ち着いているように見えた。』」

「まぁいいわ。こんな作り話に、価値はないもの」

『そう言って、ゆっくりとベッドに乗り上げた。』

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