かしネコ

本文

名取るりこ

短編

第七話

茶褐色の肉襞が、猛る欲望にねっとりと絡みついて離れなかった。

「あ、アっ……素敵。たまらない——」

吐息が首筋を湿らせる。うなじを熱い舌が這い、鎖骨のくぼみに口の端から溢れた唾液が溜まっていく。もっと激しく。これはそういう合図。

ペニスが抜けるギリギリまで腰を引いて、全力を込めひと息に突き戻した。

「ひぐッ!!」

苦痛に苛まれているようにも聞こえる、掠れた喘ぎが彼女の喉から漏れた。お構いなしに、更に二度、三度と熟れた膣を抉る。

「あっ! ヒぃッ!! はあッっ! アっ、あっ、ぁあっ!!」

重力に身を任せ、仰向けの胴体の上でだらしなく溶けていたふたつの乳房がふよふよと踊った。肥大化し、くすんだ乳首も歪んだ円を描く。

「もっと、もっと滅茶苦茶にして頂戴……!」

首に細い両腕が回される。真っ赤な唇が割り開かれて、長く伸びた舌が口内に進入してくる。歯茎を撫でられながら、僕は抽送のペースを速めた。

「ふぅっ、んッ、んぅぅうむ゛……ッ」

熟れた膣穴はどこまでも深く、肉棒を根元まで浅ましく咥えこんだ。結合部から滴る愛液が、シーツの染みをみるみる広げていく。

火照る粘膜が互いを更に炙り合う。快楽に飲まれ、高い頂きが眼前に迫る。僕は、勢いを殺さないまま腰を引こうとして——

「駄目!!」

がっちりと固められた、彼女のふくよかな両脚がそれを阻む。

「今日は大っ、丈夫……だから。全部、、に……ィっ!」

言葉をさえぎるように、僕は彼女の最奥に精液を叩き付けた。

「————ッ!!」

瞼をきつく伏せ、全身を小刻みに痙攣させて絶頂を受け止める。美しく反った喉から、粘ついた空気だけが絞り出されていた。


名取麗子さんとは、アルバイト先のフラワーショップで出会った。

既婚だが、夫は長い海外出張で家を空けていて、十歳になる娘とふたりで暮らしている。関係を持つようになって三ヶ月。不倫をするのは僕とが初めてで、彼女が言うには一目惚れ、だったらしい。

ホテルを使うこともあったが、ほとんどの場合密会は彼女の家で行われた。周囲の目があるのでは、と問うたら、彼女はあっけらかんと「ご近所もみんなしてるわ」と答えた。主婦とは恐ろしいものだ。家主の帰らぬリビングで、風呂場で、玄関で、テラスで、寝室で。毎日のように逢瀬を重ねて僕と彼女は睦み合った。娘は活発な性格らしく、僕が訪ねたときには決まって外に遊びに出掛けていた。名前は、たしか『るりこ』。

彼女に対して恋愛に類する感情を抱いているのか、と聞かれれば、正直、自分でもよくわからない。不貞を働いているが、悪いひとではない。同年代の女性と比べても、女でいることに気をかけているようで、美しいひとだとも思う。身体の相性だって、それなりに良い。彼女を手放したくない気持ちはあるが、他人様の家庭を壊したいとは思わない。罪悪感もあるが、背徳の悦びを味わっているのも否定できない。

一度、ベッドの上で同じような話をしたら、セックスに集中しろと怒られて、それ以来あまり考えないようにしている。


玄関で靴を履く僕の肩に、手の平が触れた。首だけで振り向く。優しく重ねられる、いまだ熱を帯びた、柔らかく、とろとろに甘い、


「——メール、するから」

髪を乱したまま、下着もつけず無造作に被った部屋着姿の彼女に無言で頷き返し、名取家を後にした。


ケータイに彼女からのメールが届いたのは、深夜一時を回った頃だった。明日、土曜日。午前十一時。『お昼も一緒しましょう?』。

『わかりました。また、明日』

手短かな返信。彼女の成熟した肉体を少しだけ脳裏で反芻して、僕は浅い眠りに落ちていった。


「こんにちわ」


指定された時間通り。名取家の玄関口で、僕は立ち尽くしていた。

「……こ、こんにちは」

やっとの思いで、一言だけ。

目の前にいたのは、ひとりの少女。

「はじめまして。娘のるりこです」

礼儀正しく、深々と頭を下げる。るりこ。麗子さんの、娘。当然初対面だ。会うべき人間ではないのだから。

僕は心底うろたえていた。日取りを間違えたか? そんなはずはない。では家の中に麗子さんはいるのか? わからない。目の前の少女に、どう接するべきか? 自分は何者であるか、どう説明するか——

「上がってください。ご飯、できてますから。冷凍ですけど」

僕の頭の中を見透かすようにくすりと微笑んで、彼女は何も聞かずに僕を招き入れた。


リビング。見慣れたコーヒーテーブルに並べられた二皿の海老ピラフを前にして、僕はソファの上で身を固くしていた。

「麦茶でいいですか?」

「あっ、ああ。うん。ありがとう」

スプーンとグラスを抱えて、少女がキッチンから姿を見せる。テーブルを挟んで対面、床に直接ぺたんと腰を下ろした。両の手の平を合わせて、瞳を閉じる。長く伸びた艶のあるまつ毛が揺れた。

「いただきます」

彼女はスプーンを手にピラフを食べ始めた。

透けるような白い肌。慎ましい口許。首、腕、腰、腿、足首、あらゆる部位が折れそうなほどに細く、しかし骨に絡むわずかな肉がなだらかなラインを作り上げている。フードのついたチュニックと、ショートパンツに包まれた薄い胸、尻。間違いなく美少女ではあるが、なんてことはない、年相応の女の子だ。

それなのに僕は、大きな違和感を拭うことをできずにいた。落ち着いた、柔らかな物腰だけではない。その身体からほのかに立ち上る濡れた空気。彼女の一挙手一投足を、僕は無意識に目で追ってしまう。

「進んでませんね、箸」

言葉を投げられて、上げた視線が彼女の瞳と交錯する。

「お口に合いませんか?」

「あ、いや、そんなことは、」

大きな黒い瞳にまっすぐ見据えられ、僕は蛇に睨まれた蛙のように縮こまった。相手は、ひと回り近くも年下の少女だと言うのに。

射すくめられた視線の先で、彼女はピラフをひとくち、口に運んだ。テーブルに手をつき、尻を持ち上げる。彼女の顔面がゆるやかに迫る。開いた胸元から、薄桃色の突起が覗く。甲高い音。グラスが倒れ、流れ落ちた麦茶がマットに染み込んでいく。

「っ——」

唇と唇が、重なり合った。隙間を押し広げ、少女の唾液にふやけた米粒を舌に乗せて渡される。僕はされるがままそれを飲み下した。


彼女が口を離す。ふたりの間に細く透明な吊り橋が架かって、落ちた。

「どうです?」

彼女が問う。

「……美味しい、よ」

「よかった」

朗らかに笑う彼女に、否応なしに魅せられてしまう。

断じて、僕に児童性愛の趣味はない。それでもこの違和感——少女から発せられる蠱惑的な色香に飲まれて、下半身が愚直に反応していたのは、事実だった。


脱ぎ捨てられたショートパンツの下は、濃灰色のボーイレングスショーツ。左腿の付け根にプリントされた水色のハートマークが、悩ましげに身をよじらせる。

「んっ」

ソファにかけたままの僕にしなだれかかり身を預ける少女と、再び唇を交わらせる。ついばむように軽く、軽く。貪るように、深く。

「ふぅっ、んむっ、ふぅぅん……」

自らの舌先で彼女の舌の裏をくすぐるたび、荒い鼻息が頬を撫でた。混じり合ったふたりの唾液が隙間から漏れ、互いの顎を伝い落ちる。

「——上手、なんですね」

口の端から垂れるよだれを拭いもせず、彼女は微笑んだ。

「……君こそ」

少女のキスに初々しさなどなかった。幾度も繰り返し、甘い魅惑に捕われてしまった者しか知り得ない、溶けるような口淫。

肩に添えられていた小さな掌が、鎖骨を経由して胸、腹へと下っていく。ズボンの下で窮屈に息を詰まらせている肉塊を、彼女は優しく撫でる。

「すごぉい、ぱんぱん」

わかりきったことを言う口許に、ふと年頃の子供らしいあどけなさが垣間見えた気がした。

「いま、出してあげますから」

ファスナーの引き手を探り当て、起伏に沿って丁寧に摘み下ろす。戸惑うこともなく下着の隙間に指を差し入れて、直接僕自身に触れた。籠り蒸した熱が、彼女の身体へと乗り移っていく。

「あはっ」

少女は嬉しげだ。五本の指が竿をしっかり握り締め、ずるりと外界に引き摺り出す。自分でも驚くくらい、それは酷く硬く充血していて。

「おっ、きーぃ」

浮き上がった血管を指の腹で押す。爪先で裏筋を軽く引っ掻く。陰嚢をつまみ上げて、掌全体で揉みほぐす。玩具を弄ぶように、彼女はペニスと戯れた。

「……ッ」

「気持ちいいですか?」

答えるまでもなかった。快楽のツボを的確に突く彼女の指遣いに僕の腰は打ち震え、更なる刺激をねだるように跳ね上がっていた。

密着させていた身体を剥がし、彼女はソファに寝そべった。小さな頭が僕の股間を覆い隠す。さらさらの長い黒髪が、膝頭をくすぐった。

「こっちも上手って、よく言ってもらえるんです——」

誰に、と訊く間もなく、少女の可憐な口がグロテスクな肉棒を飲み込んで、

「んむぅぅっ」

くぐもった声が漏れる。目一杯に開かれた唇はまだ竿の半ばほどにしか達していないというのに、僕の亀頭はすぼまった咽頭を既に小突いていた。

十歳の、小学生の、昨日抱いた人妻の娘の、フェラチオ。

「ふぁぅん……」

窮屈な口内で彼女の舌が蠢き始めた。肉棒の表面を這いずり、塗りたくられた唾液で皮膚がふやける。息苦しげに伏せられた瞼。ひくひくと震える鼻先。ひとしきりシャフトを濡らした後、柔らかい舌先が鈴口をなぞった。

「くぅっ」

思わずうめき声を上げてしまう。わかりやすい反応を示したことに気を良くしたのか、少女は執拗に亀頭をねぶる。舌の腹で張り出したエラを擦り、首を引き唇で付け根を圧迫した。膨らんだ先端に滲んだカウパーを、恥ずかしげもなく音を立てて啜る。

「んぷぁっ、はぁ……おにいさん、ぁんむっ……おふぃんひん、きもひいい……れふかぁ……?」

二度目の問いは、少女の口に異物が差し入れられたまま。僕は観念して、力弱く一言だけ、「ああ」と答えてしまう。媚びるように向けられた上目遣いの瞳が、満足そうに細められた。

口淫奉仕が激しさを増していく。可愛らしかった唇が肉茎に張り付くように歪む。頬肉がへこみ、ぎゅぽ、と口腔内の空気が間の抜けた音と共に追い出された。

「んぉっぷ、ふう゛う゛っ」

粘膜と粘膜が密着する。少女の細い首が前後運動を始め、きつく締めつけたペニスを搾り上げる。

「むっぐ、んぅぅっふ、ふぷっ……んむぅん」

幼い咽頭に不相応な大人の欲望を叩き付ける少女。その声は苦悶に彩られ、瞼の端には悲痛な涙が滲んでいた。しかし彼女の表情は、そうやって自身を痛めつけることにいびつな悦びを覚えているようにも見えた。

唇の届かない剛直の根元には十本の白い指が絡みつく。包皮をつまみ、睾丸を転がして、会陰部を柔らかく指圧する。男を知り、男に快楽を与えるために最適化された口と掌。小学生が持っていてはいけない技術。

「ふぶるっ、んぐっ、むぉ……」

唇とペニスの接合部から溢れ出したカウパーと唾液が陰毛を浸しきると同時に、陰嚢の付け根のあたりで、熱い塊が急激に膨らんでいくような感覚が僕を襲った。

「るり、こ……ちゃんっ……!」

僕は彼女の頭を両手で抱え、全力で腰から引き剥がしていた。彼女を気遣っていた訳ではなかった、と思う。きっと、無意識に、ただ美しいその顔をどうしても汚したくなったのだと。

「ぷぁっ、ひゃっ——!?」

少女の唇から解放され、ぶるんと大きく跳ねたペニスは先端から汚濁を勢いよく噴き出させた。照準の定まらない銃口は彼女の上体を満遍なく撃つ。指の隙間を埋めるようにまとわりつく精液。胸元にかかり、衣服の下の見えないところへと流れ落ちていく精液。細い顎をつたい滴る精液。頭に降り注いだ精液は、黒い髪とのコントラストが際立って——

「はぁ……っ、すごぉい……昨日だってママとしてたはずなのに、こんなに」

唐突に麗子さんのことを話題に上げられて、僕は狼狽した。

「いや、それは、その、」

口ごもる僕を尻目に、彼女は身体を覆う白濁液を拭いもせず立ち上がる。ゆっくりと、見せつけるように下着をずり下ろし、しなやかな二本の脚から抜き去った。

他の部位よりも肉付きが良いのか、ぷりっと盛り上がったふたつの恥丘は部屋のあかりに可愛らしく照らされていた。その中央、細く縦一文字に描かれたスリットは期待に疼いているかのように朱に染まり、透明な粘液が漏れ出してしまっていた。

「まだ、できますよね」

座っている僕の、頭ひとつ上。今度は僕の顔を見下ろしながら、少女は妖艶な笑みを浮かべてそう言った。

射精したはずの肉棒は萎えることなく、むしろ先ほど以上に、硬く大きく血を滾らせていた。


くちゅ、と粘ついた音がふたりの腹の下から聞こえた。

「きゃふっ」

亀頭と割れ目が軽く口付けを交わしただけで、ソファの上の少女は小さく喘いでしまう。敏感な身体。

「はぐ……ぅ……っ」

先端が幼い淫裂にめり込んでいく。桃の果実は強引に割り開かれ、痛々しくひしゃげる。濃厚な蜜汁が奥から奥から溢れ出てきているおかげか、見た目のわりに挿入感はスムーズだが、少しでも力を抜くとたちまち押し戻されてしまいそうなほどに膣内の密度は高かった。

「んはっ、あ……くうぅぅん」

細く長い溜息を吐き出しながら、彼女は無抵抗で貫かれていく。可愛らしく覗く臍の下、まっさらな薄い腹肉が小刻みに震える。

ペニスが身の丈の三分の二ほどを埋めたあたりで、行き止まりにぶつかった。上の口と同様、大人のすべてを受け入れられるほどには、その牝壷は成熟していなかった。

「はぁぅ……やだ……ほんと、おっき、ぃ……」

小さな穴にみっしりと詰まった肉襞は痛いほどに男根を締め上げ、とくん、とくんと高鳴る少女の鼓動を伝えている。

僕は腰を前後に踊らせ、初対面の子宮口に挨拶をするように、先端で軽く叩いた。

「ふぁ、あっ……はぁっ、ん……」

肩をすくめて快感を示す少女。十歳の美貌が切なげに歪む様が、僕から理性をみるみる奪い去っていった。

絶えず肉杭を打ちつける。昂る秘唇が、激しい摩擦によって更に熱を帯びていく。

「あくぅ……っ……すご……ひぃ……」

若緑色の上衣の中へと両腕を差し込んだ。わずかに浮き出たあばらを指先でなぞり、脇のくぼみをくすぐる。ふもとの鎖骨から、まだまだ背の低いふたつの丘をゆっくりと、うずを描きながら登っていった。

「……焦らさない、で……くださ……ぁあん……」

少女の少女らしからぬ艶を帯びた懇願に、少しばかり強めに突起をつまみあげ応える。

「ひあぁぁ……っ!」

乳首ごと身体を持ち上げられているように、背を反らし嬌声を上げる。なだらかな胸の上で主張する豆粒ほどのしこりは弾力性に富み、指の腹で揉むと元気よく押し返してきた。

少女の身体を貪るようにまさぐりながら、無遠慮な抽送を続けた。とめどない愛液が下品な音を立てる。どこかに触れるたびに、きつい膣内が収縮し僕を悦ばせた。

「ふぅっ、ぅっ、あっ、はひっ……ぁふ……」

ソファと僕との狭間で、華奢な肉体が軽やかに跳ね踊る。それは今にも壊れてしまいそうで、壊してしまいたくなって。

「——ひぎっ!?」

少女の最奥に当てた亀頭を、更に無理矢理に押し進める。肉が張り詰め、骨は軋んで悲鳴を上げた。

「やぁ……っ、そんなの……ムリっ……ぁあああっ!!」

逃げ場を求め後退りする腰を、両掌で掴み引き寄せた。大人の膂力で問答無用に性器を、内臓を抉られ、少女の顔はまたたく間に苦痛で彩られていく。

ヴァギナは侵入者を拒むように身を強張らせるが、今の僕にとってはかえってサディスティックな衝動を煽るものでしかなく、一ミリ、また一ミリと確実に少女を串刺しにしていった。

「……はく、ぁ……ぐぅっ……」

やがて膣口とペニスの根元は重なり、少女の瞳から大粒の涙がこぼれ落ちた。強引に拡張されたクレヴァスは真っ赤に腫れ、下腹部はぽっこりと膨らんでいるようにも見えた。

精液に汚れた前髪の隙間、まろやかな額に脂汗が浮かぶ。彼女は耐えがたい痛みを紛らわすよう、肩で大きく息をするが、僕は容赦なく抽送を再開した。

「ひっ! あっ!! あひっ、あっ、あふっ!」

呼吸を乱され、引き攣った歌声がリビングに響く。肉棒をぎりぎりまで引き抜くと、吸い付いた内側がめくれ敏感な部分が外気に曝された。それをすべて押し戻し、また付け根までみっちりと栓をする。充血したクリトリスを、陰毛が擦った。

「ひぐっ……いた……いたっ、ひぃ……」

ひと突きするたびに、ポンプのように少女の瞳は涙を溢れさせた。頬をつたいソファを濡らす涙。ピストンの勢いに宙を舞う涙。性器と同様に赤く染まった双眸が、赤黒い性感を臨界へと高めていった。

「るりこちゃん……出す、よ——!!」

返事を待たず、僕は少女のもっとも深い部分で獣欲を爆発させた。子宮口を撃ち抜いてしまいそうな勢いで熱い精液が彼女を内側から浸していく。二回目だというのに、その白濁は自分でも信じられない量で。

「————っ!!」

少女は瞼をきつく伏せ、全身を小刻みに痙攣させて絶頂を受け止める。美しく反った喉から、粘ついた空気だけが絞り出されていた。


「結構、乱暴なんですね。意外でした」

カピカピに乾いて、髪にこびりついてしまった精液をシャワーで落としながら、少女は少しだけ言葉尻を尖らせた。

名取家の風呂場には数えきれないほど足を踏み入れたが、るりこと入るのは当たり前だが初めてだ。その上リビングでの出来事を責められては、居心地も悪くなるもので。もっとも、小学生の女子を無理矢理痛めつけて犯してしまったのは言い訳のしようもない事実なのだが。

「昨日のメールは、君が……?」

気まずい話題をそらすように、僕は彼女に問いかけた。

「ママ、ああ見えていい加減なんですよ。リビングにケータイ忘れるのなんてしょっちゅうだし」

本当は、麗子さんは主婦仲間と映画に出掛けているのだと、彼女は笑いながら言った。

「——お兄さんで八人目、なんです」

何が、とは聞き返さなかった。不倫相手の、八人目。麗子さんの言葉を鵜呑みにしていた訳ではないが、それでも予想していた数よりは倍以上に多かった。

呆気にとられている僕をまっすぐ見据えて、彼女は続けた。濡れた髪が頬に張り付いている。

「パパがいなくて寂しいのはわかるけど……やっぱり、やめてほしいじゃないですか。娘として」

シャワーヘッドを胸元にあて、やわらかな水流にくすぐったそうに細く息を漏らす。

「……だからこうして、麗子さんから男を寝取ってるって?」

少女の願いは当然のことに思えた。しかし、そのために彼女がとった手段はどうしてもで、非現実的で。

「はい」

おだやかな起伏の上を、ぬるま湯が重力に身を任せ滑っていく。温白色の照明が濡れた身体をてらてらと彩った。

「そんな、馬鹿な話が、」

「皆さん言ってくれます。一度わたしのを知っちゃったら、もうママの身体じゃイけない、って」

僕の反論を遮り、多分に湿り気を含んだ視線を投げかける。少女の右手は、自らのヴァギナへと向かっていた。

「——お兄さんも。違いますか?」

小さな指で割り拡げられた双丘から、どろりと白い粘液がタイルに流れ落ちる。ひどく扇情的な光景を前に、僕に言い返せる言葉はもう存在しなかった。ただ下半身だけが、浅ましく三度目の勃起を迎え、無言の肯定を示していた。

「あはっ」

幾度も魅了された、大人と子供の入り交じった笑顔を浮かべて、少女は再び僕に幼い肉体を擦りよせる。

「ママは夜まで帰ってきません。今度は優しく、お願いしますね」

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